薬を使わないノミ対策

昨年まで、食べるタイプの某駆虫薬を使うと、4時間くらい経ってからよだれがひどくなり、ふらつきや、口をパクパクさせるなどの症状が出ていました。翌日は治るのですが、心疾患とてんかんの既往歴もあることから、心配になり色々と調べておりましたら、死亡する子もいることを知り、今年は駆虫薬を使わない決心をしました。

食事にはガーリックを少し入れ、お散歩の時はペパーミントのスプレーをして出かけますが、先日、ノミを1匹発見しました。すぐに捕まえましたが、今後、どのように対応すればいいか・・・・以下割愛

というご相談をいただきました。

持病を持っておられるワンちゃんや、駆虫薬で具合が悪くなった過去があるワンちゃんたちは、この時期、ノミ対策に気を揉みますよね・・。

実は、我が家の愛犬も、0歳の時に肝臓にダメージを受けたため、18年近く薬剤に頼らず虫除けをしてきた経験がございます。これが、案外気楽にできたため、その後やってきた2ワンも、薬剤は使っておりません。

私個人の経験と、同じような経験をお持ちのお客様からいただいた情報をまとめてみました。薬が使えないワンちゃんのノミ対策のお役に立てれば幸いでございます。

越冬ノミを撲滅しておく

ノミの卵は、温度27度・湿度50%以上で孵化しますので、5月に入ったら、万が一、家の中で越冬したかもしれないノミの卵やサナギを一掃します。

部屋の隅っこや家具の下など、冬の間に埃が溜まった箇所に、5月の乾いた風を通し、掃除機とコロコロで、卵やサナギ、そしてサナギの食料となる埃を取り除きます。

私は、ノミが嫌うラベンダーの香りがついた匂い袋を置いて、ラベンダーの匂いがついた濡れタオルで拭き掃除をしておきます。ペパーミントや月桃、ヒバも効果があるようです。

梅雨に入り、温度24~32度、湿度80%になりますと、サナギが繭から出てきますので、家の中の越冬ノミは、梅雨前に撲滅しておきたいところです。

ノミの生態

ノミの卵は、ツルツルしているので、動物の体で出産されても、数時間で地面に落ちます。温度27℃・湿度50%以上になると、落ちた場所で約1~6日でふ化し、幼虫になります。

幼虫は、1~2週間で2度の脱皮をくり返し、サナギになります。そしてサナギになってから1週間程で、温度24~32度、湿度80%という好条件になると、繭から出て、大人のノミとして活動を開始します。(条件が整わない場合は、1年くらいサナギのままで生きているそうですよ)

特に、雨上がりの、まだ道が乾いていない時は、ノミが成虫になって間もない頃。愛犬の二酸化炭素や熱に反応して、愛犬の体や、私たちの洋服などにくっついてきます。ノミだって、お腹ぺこぺこですからね・・・。(愛犬だけでなく、自分の膝から下にも虫除けをしておくといいと思います)

お散歩から帰ってきた直後

身体にノミがくっついてきたら、10分以内に吸血し始めると言われています。お散歩から帰ってきたら、自分の足元を軽く払って家に入り、愛犬の身体をチェックをします。(吸血後24~48時間以内に産卵が始まります)

濡れタオルを絞って、愛犬の全身を、前後に素早く3往復くらいします。濡れタオルに、ラベンダーやペパーミントやヒバなどの香りを付けておいたり、拭く前に、愛犬にそれらの香りをシュッシュしておくと、ノミにとっての嫌〜なメッセージになります。

気弱なノミは、ここでピヨ〜ンと、飛び出てきますので、できれば洗面台のシンクの中や、空の湯船の中など、ノミがツルツル滑りやすい場所でのチェックをお勧めします。

ノミは、動物の毛の間は走れますが、平らでツルツルしている場所では立つことも歩くこともできません。一度横に倒れた後、その場で起き上がって上に飛ぶしかないんです。見つけたら、ガムテやコロコロでサンドイッチにして、葬ってあげましょう。

ポイントは、しつこく探さないことが、ワンシーズン続けるコツです。愛犬が嫌がらない内にやめておきましょう。

ノミのウンチを探す

お散歩後のチェックを通り抜けたノミは、吸血後、ウンチをします。ウンチは、黒コショウのような、黒いツブツブです。愛犬の腰からお尻にかけて、尻尾の付け根、首筋 などで発見したり、寝床やお気に入りの場所に落ちていることも。

ナデナデをする時に、何気に、毛を分け入ってチェックしたり(しつこくやらないこと)、愛犬の寝床やお気に入りの場所に、ノミのウンチが落ちていないかどうかチェックします。

黒いツブツブを発見したら、濡れたティッシュの上に置きます。ティッシュが赤くなったら、ノミのウンチ確定。(赤くならなかったら、単なる汚れですwa)見つけたウンチは、ガムテやコロコロで排除しておきましょう。

ノミを捕獲

ノミのウンチを発見したら、100%ノミが身体に住んでいます。噛まれているので、愛犬も痒がっているはず。噛まれた跡を発見したら、ラベンダースプレーなどを塗っておきます。

ここから、ノミに、人間の本気を見せてやります。ノミとり櫛があるご家庭は、中性石鹸を溶かしたぬるま湯をそばに置き、ノミとり櫛でといて、引っかかってきたら、そのお湯の中に櫛を入れます。(お湯だけですと、ノミが飛び出してくるので、水面に幕をはる意味での中性石鹸です)気合いを入れて、全身チェックをやり遂げます。

ロングコートの子や、櫛で触られるのが嫌いな子など、ノミとり櫛を使えない場合は、手で結構。ノミは、手の先へ先へと逃げていきます。背中を探しているとお腹へ逃げ、右側を探していると左側へ逃げ、腰から下を探していると頭へ逃げ・・。

毛をかき分けつつ、かき分けた場所の皮膚ではなく、その手の先を見つめていると、身体1周くらいでノミに出会えるでしょう。速攻、ノミの行く手を遮ってください。ノミは一瞬ひるみますので、その隙に爪の先などで、潰さないようにそっとつまみ取ります。中性石鹸を溶かしたぬるま湯に入れて処理しましょう。

まぁ、居ても1匹2匹なんです。ただ、そのノミが、卵を産んでいたら、その卵がまだ毛についているかもしれないので、よく拭いてあげて、愛犬の寝床やお気に入りの場所に落ちている可能性もあるので、入念に掃除して、洗濯できるものは洗濯しちゃいましょう。

寝具や家具ついて

犬の寝床やお気に入りの場所には、白っぽい色で、洗ってもすぐに乾くグッズ(最盛期は梅雨時だし・・・)を使うがオススメです。ノミのウンチを発見しやすくなりますし、こまめに洗濯できるので、ノミの卵が落ちたとしても、それ以上の成長を阻止することができるからです。私は、乾きやすいガーゼのバスタオルを使っています。

それから、ソファーは、布でも皮でもビニールでもノミが発見されていますので、私はソファーを使わない生活をしています。愛犬がソファーに乗った時に卵が落ち、ソファーの隙間の埃を食べて成長するのかもしれません。ソファーを撤去できない場合は、ソファーの隙間を作らないような、カバーをかけるといいと思います。

まとめ

お散歩に行く前はもちろん、虫除けスプレーを何かしらして行くと思いますが、駆虫薬を使わないノミ対策では、帰ってきてらからのチェックと、日頃のお掃除、ナデナデチェックが大切です。

が、あまり神経質になり過ぎると、人間も愛犬も疲れてしまい、ワンシーズン持ちません。経験から申し上げて、チェックはほどほどで大丈夫。ノミのウンチを発見してから、本気になればいいんです。

我が家は、かれこれ20年近くこの方式ですが、シーズン中、3〜5匹のノミを退治するに留まっています。他の方も、1年に10匹以下の遭遇とのお話ですし、家の中でノミが大繁殖した!ってこともお聞きしません。ちなみに、11月〜翌年の5月までは、チェックはお休みしています。

「虫を殺す成分の薬剤が使えない愛犬の虫対策」もご参考に。ノミが遠慮してしまうオススメのトッピング食材などご紹介しています。

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