愛犬の体調不良とお掃除グッズ
年末の大掃除の後や、年始でお客様が大勢出入りされた後に、愛犬の咳や嘔吐、急な皮膚疾患が出ることがあるようです。
他に考えられる要因がない場合は、「第四級アンモニウム塩」という成分を含む、お掃除グッズや除菌・消臭剤、柔軟剤などを、いつもより多く使ったかどうか、思い出してみて下さい。
あ、と思い当たる場合は、次に購入する時は、天然成分のみの製品に、1つずつ変更していきましょう。
「第四級アンモニウム塩」の健康への影響
第四級アンモニウムカチオン – Wikipedia には以下のような記載があります。
第四級アンモニウム化合物は健康にさまざまな影響を与える。例を挙げていくと、軽度の皮膚や呼吸器の炎症から皮膚の焼灼性熱傷、胃腸炎、吐き気、嘔吐、昏睡、痙攣、低血圧、死などがある。
神経筋肉遮断薬 (全身麻酔をかけるために使われる) の摂取によるアナフィラキシーの原因と考えられている。クオタニウム-15は最もアレルギー性接触皮膚炎の原因とされることが多い。(959 ケース中 16.5 %)
第四級アンモニウム塩は消毒薬、界面活性剤、柔軟剤、シャンプーなどの帯電防止剤に使われる。液体中の柔軟剤では塩化物がよく使われる。衣類乾燥機には硫化物がよくつかわれる。
また、イギリスの大手一般新聞である「英国ガーディアン」では、2017年の記事に、
漂白剤やその他の一般的な消毒剤の定期的な使用は、致命的な肺疾患を発症するリスクが著しく高まることを研究者たちは発見した。
という内容のものを書いています。
「第四級アンモニウム化合物」入りの製品を、多めに使った後に、愛犬の体調が悪くなってしまうのなら、入っていないものに替えることを選択された方がいいのではないかと思います。
「第四級アンモニウム塩」入りの製品
上記見出しでググっていただければ、大抵の製品は出てきますが、主に、
- 床用除菌ウエットシート
- 除菌ウエットタオル
- 除菌消臭スプレー
- 柔軟剤
- 漂白剤
- コンディショナー
などに使われています。大掃除や、人の出入りが多い時期は、「除菌・消臭」を使いたくなりますが、嘔吐物や血液などを扱う時以外は、「第四級アンモニウム化合物」が入っていない製品の方が、愛犬には優しいです。
肝機能低下中の子や、皮膚疾患を持っている子は
特に、肝臓の数値が高い子や、アトピーなどの皮膚疾患を持っている子は、環境に存在する除菌消臭製品を一掃することで、改善が早まることが、私共の経験で、わかっています。
愛犬のシャンプー(特にリンスやコンディショナー)の成分を調べて、「第四級アンモニウム化合物」が入っていたら、天然成分のみのものに変更しますと、改善が早まります。(個人的には、愛犬の汚れは、お湯で洗い流すだけでいいと思っていますが・・。)
愛犬が寝そべるソファーやベッドに、消臭スプレーをシュッシュしていたら、それもまた、天然成分の製品に変更しますと、改善が早まります。オーガニックのアロマオイルのみを使った製品なども出ています。
お散歩から帰って来た時に、あんよやお尻を除菌シートで拭いていたら、それも、濡れタオルに変更しますと、改善が早まります。常在菌をも殺してしまうと、皮膚のバランスが崩れます。
「ナチュラルクリーニング」というお掃除の仕方
洗剤類を一切使わないで、掃除をする「ナチュラルクリーニング」というお掃除の仕方があります。
- 基本、水拭き。
- コンロ周りやレンジフードなどの「酸性」の油には「重曹」。
(日々の油の飛び跳ねは、都度、ペーパー類で拭くと綺麗が続きます) - 水垢やトイレなどの「アルカリ性」の汚れには「クエン酸」。
(毎日、水拭きをしていたら、水垢や、酷いトイレの汚れは発生しません) - 皮脂や垢、キッチン周りのベタつきなど「タンパク質の汚れ」には「セスキ炭酸ソーダ」
これらを「雑巾」「メラミンスポンジ」「マイクロファイバークロス」などと併用してお掃除をすると、大抵の家庭内の汚れは綺麗になります。
オーガニックのティツリーオイルや、ラベンダーオイルを、水拭きのバケツに、ほんの数滴垂らして使うのもいいと思います。天然の除菌・消臭の効果もありますし、香りが良いので、お掃除も楽しくなります。
使い終わったティーバッグ(お茶)は、雑巾に包んで床を拭くと、抗菌・消臭・殺菌(ダニ防止)の効果が期待できますし、シンクを磨いても綺麗になり、ヌメヌメが無くなります。
まとめ
大掃除の後や、除菌消臭スプレー使いまくりの後、シャンプーリンスの後などに、決まって愛犬の体調が悪くなる場合や、原因不明のアトピー性皮膚炎にお悩みの子は、使っている製品を見直してみましょう。
「第四級アンモニウム化合物」が入っているようなら、少しずつ「ナチュラルクリーニング」に変えて、愛犬のご機嫌度を上げていきましょう。