初冬の膀胱炎対策

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今年は、12月に入っても案外あったかいな・・・と思っておりましたが、急に冷えた日には、その反動か、めっちゃ寒く感じられ、膀胱炎のご相談もございました。

夏と比べると、外気温も室温も低いので、菌が繁殖しにくいという利点はあるものの、寒くなり始め特有の原因が引き金となって、症状が出てくることがございます。初冬の膀胱炎を考えてまいりましょう。

暖かい日の合間に来る「急に冷える日」に注意

【室内編】一日中寒くなってまいりますと、ずっと暖房をつけますので、家も暖かいのですが、昼間は暖かく、朝晩に少し寒くなるかな程度ですと、暖房はそれなりに、となりますよね。

昨日と同じ「それなりの暖房」にしておいたのに、今日は急に冷えた!な時は、真冬の同じ気温に比べて「寒い感」がすごいです。

しかも、暖かい日が多かったため、まだ、腹巻きやセーターでガードしていなかった!ということもあり、愛犬が「冷やっとして」膀胱が刺激され膀胱炎に・・・

【お外編】日中のお散歩は、あったかポカポカ〜だった毎日に、突然、冷たい空気がピューピュー、陽もささず・・・な日が2日3日続くことがあります。そもそも、室内での「冷やっと」で膀胱が刺激されていた日に、さらに外でも「冷やっとして」Wパンチで膀胱炎に・・・

ずっと冷たい場所にいるより、急に「冷やっとする」のがヤバイ

冷えによる膀胱への刺激に関する実験によりますと、皮膚にある、冷たさに反応する受容体を刺激すると、膀胱が刺激され、頻尿になったりするそうです。が、その後、もっと低い温度で反応する受容体を刺激しても、もう膀胱は刺激されないそうです。

また、26度の環境にいるラットを、急に4度の環境に入れると、「冷やっとして」、膀胱が刺激され頻尿がおきます。が、それも最初の20分だけで、あとは慣れて、膀胱への刺激もなくなるという研究結果もあります。

つまり、「寒い〜」とか「冷える〜」より、「冷やっとする」方が、膀胱にとってはヤバイようなのです。「冷やっと」、恐るべしです。

さらに、正常な排尿の場合と、冷やっとする刺激に対する排尿の場合とでは、膀胱の中で、「正常」か「冷やっと」かを感知するセンサーも違えば、それを感知した後に知らせる神経系も違うのだそうです。

膀胱の中の色々が、調べていくと深すぎるんで・・・ここら辺でやめときます。ライトにいきましょう。ライトに。

血尿が出る前のサイン

さて、冷やっとして膀胱炎になるタイプの子は、お話を伺っておりますと、元々、膀胱炎や結石の既往歴がある場合が多いようです。

飼い主様も、普段からおしっこの色や結晶の有無、Phなどを、かなり気にしておられるので、おしっこシートにした尿の色が、少しピンクか?という早い段階で気がつかれ、速攻、病院へGO!初期の膀胱炎で、お薬もらって、すぐに落ち着く。と、なるようです。

このように、鮮血の塊が尿に混ざるのではなく、尿全体がピンクっぽいという場合は、膀胱の粘膜に傷がついたというよりは、膀胱全体からジワリと出血している状態なのだそうです。

こうなる前段階として、2、3日前から「食欲不振」「下痢ほどではないけど、いつもより緩いウンチ」「散歩時のスピードダウン」「散歩コースのショートカット」などが見られるようです。

初冬に、急に寒い日があって(そりゃ絶対あるよ。そんな日は。これから冬だからね)これらのサインを見つけたら、愛犬を、セーターやアウター、腹巻きなどで、ガードしときましょう。「冷やっと」しないために。

身体を温めてくれる食材で難をしのぐ

「冷やっと」を少しでも遠ざけてくれる食材は、

  • ゴボウ・人参・カブ・レンコン・山芋・かぼちゃ
  • カリフラワー・りんご・よもぎ・ジンジャー
  • カツオ・鮭・マグロ・さば
  • 牛肉・ラム肉・鹿肉
  • わかめ・のり・ひじき

などです。ごはんに混ぜたり、おやつにしたり、工夫して取り入れたいですね。

まとめ

寒くなってしまってからより、暖かい日の間に、急に寒い日が紛れてくる「初冬」の方が、膀胱炎になりやすいようです。愛犬が「冷やっと」しないように、身体を温める食材でごはんを作り、なんかおかしいな。と少しでも思ったら、お腹を暖めて、かかりつけのドクターに相談しましょう。

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